「お医者さんはお金持ち」、世間ではそういうイメージが付き纏いますが、実際はどうなのでしょうか?大きな病院に勤務医として働いている場合、10年目で大学病院勤務なら年収800万円前後、一般民間病院なら1500万円前後が相場です。開業医の場合は、年収2000万〜3000万円辺りが多いでしょう。
しかし、どちらにしても苦労は色々あります。勤務医の場合は、病院によって多少の差があるにせよ、過労死しないかと思うくらい忙しいのが現状です。外来診察の時はトイレに行く暇もない、お昼ご飯はカルテ入力をしながらおにぎりやサンドイッチをほお張れればまだ良い方、当直の翌日もそのまま勤務でPM10時ごろに帰宅、といった現状です。お盆や正月休みは3日取れればバンザイです。しかし、収入は毎月決まった額が入ってきます。
開業医の場合は、スタッフが5人ほどであっても、その医療施設のトップに立つ人間です。その重圧もあるでしょう。そして雑務が増えます。製薬会社のMRさんとの面談、広告、医療機器のメンテナンスや購入、求人、時には清掃まで院長が率先して行っているクリニックも少なくありません。開業医は、勤務医と違って深夜まで残業になるということはほとんどないし、正月やお盆も休診にする医療機関が大半です。
しかし、近年はSNSなどで一度悪いうわさが立つと、立ち直るのに長期間を要します。人口の多い街でも、評判の良いクリニックに患者さんが集中する傾向があります。そのため、閑古鳥が鳴いているという医療機関も増えていて、常にリスクを背負っているとも言えます。どちらの医師も、収入に見合うだけの苦労が、それなりにあるようです。